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配信オーバーレイの色選び|色数・背景との相性・色覚の違いへの配慮
オーバーレイの色は、好みで選びたくなる部分です。ただ、配信の画面では、色には役割があります。目を引く、読ませる、状態を知らせる、雰囲気をそろえる。役割ごとに色を決めておくと、画面が散らからず、視聴者にも伝わりやすくなります。ここでは、色数の絞り方、背景との相性、色覚の違いへの配慮を整理し、このサイトのツールの色の設定にも触れます。
色には役割がある
配信画面で使う色は、役割で分けると、選びやすくなります。
| 役割 | どこに使うか | 選ぶ基準 |
|---|---|---|
| 基本の文字色 | 説明や告知の文、タイトル | 背景との明るさの差を、大きく取れる色。白、または淡い色 |
| 差し色(強調) | 数字、バー、達成の表示 | 基本色と明るさ・色味が違い、目を引く色 |
| 背景色 | 待機画面、文字の下の帯 | 文字を引き立てる、暗めで落ち着いた色 |
| 状態を示す色 | 達成、警告、残りわずか | 通常と明確に違う色。意味を決めて、いつも同じ使い方をする |
役割を決めずに、そのときの気分で色を足すと、画面ごとに印象が変わり、統一感がなくなります。配信を続けるうえでも、「このチャンネルの色」という印象が残りません。最初に、役割ごとの色を決めて、メモに残しておきます。
色数を絞る
色は、増やすほど、まとまりが崩れます。目安は、次のとおりです。
- 基本の文字色:1色(白、または淡い色)
- 差し色:1〜2色
- 背景色:1色、またはその濃淡
全部で、3〜4色に収めると、まとまりが出ます。色を増やしたい場合は、新しい色を足すのではなく、既存の色の明るさや濃さを変えます。たとえば、青を基調にしたら、濃い青、青、淡い青の3段階で、画面を作れます。
色数が多いと、視聴者にも負担がかかります。画面の中で、目を引く色が5つも6つも出ていると、どれを見ればよいか分からなくなります。強調したいものが1つなら、差し色は1色で足ります。
背景との相性
オーバーレイの文字は、背景の上に乗ります。背景が決まった色(待機画面など)か、動く映像(ゲームなど)かで、考え方が変わります。
| 背景の種類 | 考え方 | 具体策 |
|---|---|---|
| 色が決まっている(待機画面、離席中画面) | 暗い背景に明るい文字を基本にする | 背景色は、濃い紺や暗い紫など、彩度を抑えた暗い色。文字は白 |
| ゲーム映像(明るさが変わる) | 映像に左右されない処理を足す | 半透明の暗い帯、縁取り、影 |
| 写真や、模様のある背景 | 文字の背後だけ、色を均一にする | 文字の下に板を敷く |
暗い背景に明るい文字を使うのは、明るさの差を大きく取りやすく、長時間見ても疲れにくいためです。反対に、明るい背景に暗い文字は、コントラストは取れますが、配信全体の画面が明るくなりすぎて、目に刺さることがあります。
色の組み合わせで、特に注意するのは次の3点です。
- 明るい色どうし(白と水色、黄色と白)は、明るさが近く、読みにくい
- 鮮やかな補色どうし(赤と緑、青とオレンジ)を、隣に置くと、境目がちらついて見える
- 背景に近い色の文字は、読めない。ゲーム映像に多い色(緑の草原、青い空、灰色の建物)と同じ色は、避ける
色覚の違いへの配慮
人の色の見え方は、一人ひとり同じとは限りません。日本では、男性の20人に1人ほど、女性の500人に1人ほどに、赤と緑の区別がつきにくい特性があるとされています(数字は一般に紹介されている目安です)。見え方の違いは、病気とは別の、色の感じ方の個人差として捉えられています。配信の視聴者にも、一定の割合で、見え方の異なる人がいます。
配慮のコツは、「色だけで伝えない」ことです。
- 赤と緑の組み合わせを避ける。状態を、赤と緑の色だけで表すと、区別がつかない人がいる
- 色に加えて、形や文字でも伝える。達成を示すときは、色を変えるだけでなく、「目標達成」のような文も出す
- 明るさの差を使う。色相が似て見えても、明るい色と暗い色なら、区別がつく
- 線の種類(実線、点線)や、記号(○、×)を足す
色を選ぶときの手がかりとして、見分けやすさに配慮して作られた配色のセットが、公開されています。たとえば、Okabe-Itoの8色のセットは、色覚の違いに配慮した配色として、広く紹介されています。次の表は、そのセットのうち、有彩色の7色です。
| 名前 | 色コード | 使いどころの例 |
|---|---|---|
| 橙 | #E69F00 | 差し色、数字 |
| 空色 | #56B4E9 | 差し色、バー |
| 青緑 | #009E73 | 達成、良い状態 |
| 黄 | #F0E442 | 暗い背景の上の強調 |
| 青 | #0072B2 | 濃いめの強調、背景に近い使い方 |
| 朱 | #D55E00 | 警告、注意 |
| 赤紫 | #CC79A7 | やわらかい強調 |
この配色は、あくまで参考の一例です。使うときは、背景色との明るさの差も確認してください。色覚シミュレーションができるアプリや、ブラウザの拡張機能もあり、画面のスクリーンショットを、見え方の異なる条件で確かめられます。
このサイトのツールの色の設定
kamitoolのツールの色は、設定パネルで変えられます。画面に出る色の初めの値と、変えられる部分を、ツールごとに整理します。
| ツール | 設定できる色 | 初めの値 |
|---|---|---|
| 目標カウンター(/tools/goal/) | 数字の色、文字の色 | 数字は橙系(#f4a261)、文字は白 |
| 告知ティッカー(/tools/ticker/) | 文字の色 | 白。帯は暗い半透明で、無料版では変えられない |
| 待機画面(/tools/standby/) | 文字の色、背景の色(1色目) | 文字は白、背景は濃い紺(#131a2b) |
| 配信開始カウントダウン(/tools/countdown/) | 数字の色、文字の色 | 数字は水色(#7dd3fc)、文字は白 |
| 離席中画面(/tools/away/) | 文字の色、背景の色(1色目) | 文字は白、背景はとても暗い紺(#0d1221) |
目標カウンターは、目標に届くと、バーなどの差し色が水色(#8ecae6)に切り替わり、「目標達成!ありがとう!」の文も出ます。色の変化と、文の変化が、両方起きるため、色の違いが分かりにくい人にも、達成が伝わる作りです。自分で数字の色を変える場合は、達成前の色が、水色に近いと、変化が見えにくくなります。達成前は橙系や黄色系、達成後は水色、という離れた色の組み合わせのままにしておくと、切り替わりが分かりやすくなります。
告知ティッカーでは、文字の色を白から変えるなら、半透明の暗い帯の上で読める、明るい色を選びます。暗い色(紺、濃い緑など)に変えると、帯と同化して読めなくなります。待機画面で背景色を明るくした場合は、文字の色も、背景と明るさの違う色へ変えてください。
色を変え終えたら、パネルにあるURLコピーのボタンで、色入りのURLを取り出し、OBS側のソースへ貼り直します。色は、そのURLの中に書き込まれるので、パネルでの設定が、そのまま配信画面に反映されます。
色を決める手順
- 配信全体の雰囲気を、言葉で決める(落ち着いた、元気な、静かな、など)
- 背景色を1つ決める。迷ったら、暗めの紺や、暗い緑
- 基本の文字色を決める。白が無難
- 差し色を1〜2色決める。背景との明るさの差を確かめる
- 状態を示す色(達成、注意)を、差し色と区別して決める
- 決めた色のコードを、メモに残す
- どのツールにも、同じ色を使う
- 色覚シミュレーションで、画面を確認する
雰囲気ごとの配色の考え方
配信の雰囲気を言葉にしたら、それに合う色の方向を、おおまかに決められます。次の表は、一般的な色の印象をもとにした、出発点の例です。色の印象は、人や文化によって違うため、絶対的な決まりではありません。
| 目指す雰囲気 | 背景の方向 | 差し色の方向 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 落ち着いた、静かな | 濃い紺、暗い緑、暗い灰色 | 淡い水色、淡い黄 | 全体が暗くなりすぎないよう、文字は白に近い色にする |
| 元気な、明るい | 暗めの背景に、はっきりした差し色 | 橙、黄、ピンク | 差し色を使いすぎない。1画面に1色まで |
| やさしい、やわらかい | 暗めの紫、暗い青緑 | 淡い紫、淡いピンク | 淡い色どうしを重ねない。背景は暗く保つ |
| ゲームの緊張感を出したい | 黒に近い暗い色 | 朱、橙 | 赤と緑の対比に頼らず、明るさの差も付ける |
| 情報を淡々と見せたい | 暗い灰色、半透明の黒 | 白と、水色などの1色 | 余計な色を足さない |
このサイトの待機画面は、濃い紺から少し紫がかった色へ、ゆっくり色が流れるグラデーションが初めの背景です。離席中画面も、とても暗い紺から暗い紫の背景で、文字は白、差し色は淡い紫です。どちらも、暗い背景に淡い色を載せる、落ち着いた方向の配色になっています。
色の組み合わせを確かめる手順
- 文字の色と背景の色を、それぞれ色のコード(#から始まる6桁)で控える
- コントラスト比を計算できる確認用のサイトやツールに、2つのコードを入れる
- 結果が4.5対1以上か確かめる。大きな文字(見出しなど)は、3対1以上を目安にする
- 背景が動く映像の場合は、最も明るい場面と、最も暗い場面の両方で、見え方を確かめる
- 色覚シミュレーションのできるアプリや拡張機能で、画面のスクリーンショットを確認する
- モニターを変えて、スマートフォンでも見る
確認用のツールによって、小数点以下の丸め方は違い、数値が少しずれることがあります。基準に近い値が出たときは、少し余裕を持たせた色に変えるのが安全です。
季節やイベントで色を変えるとき
季節のイベントや、記念の配信で、画面の色を変えたくなることがあります。そのときも、役割ごとの色の決め方は変えず、差し色だけを入れ替えるのが、まとまりを保つ方法です。たとえば、基本の文字色と背景色は、そのままにして、差し色だけを、イベントに合う色にします。配信が終わったら、元の差し色に戻せるよう、元のコードを控えておきます。
設定パネルでコピーしたURLを、色の違いごとに分けて保存しておくと、戻すのも簡単です。「通常用」「イベント用」の2つのURLを、メモに並べておけば、ソースのURL欄を貼り替えるだけで、切り替えられます。
配色のメモの書き方
色のコードは、頭の中では覚えきれません。ファイルやメモに、役割ごとに書いておくと、ツールを増やしたときにも、同じ色を使い回せます。書式の例です。
| 役割 | 色コード(例) | 使う場所 | 背景との比 |
|---|---|---|---|
| 基本の文字 | #ffffff | 説明、告知、タイトル | 記入する |
| 差し色1 | #f4a261 | 数字、バー | 記入する |
| 差し色2(達成) | #8ecae6 | 目標達成の表示 | 記入する |
| 背景 | #131a2b | 待機画面、帯 | 基準になる色 |
色コードは、例として、このサイトのツールの初めの値を入れたものです。自分で決めた色に書き換えてください。背景との比を、一度計算して書いておけば、色を変えるたびに、基準を割っていないかを、すぐ見比べられます。
透明な背景に重ねる色の考え方
ブラウザソースは、ページの背景を透明にしておくと、文字や数字だけが、ゲーム映像の上に重なります。この場合、文字の背後の色は、その瞬間の映像の色です。暗いステージでは白い文字が映え、雪原や空のような明るい場面では、白い文字が溶けます。透明に重ねるタイプのツール(目標カウンター、告知ティッカーなど)は、映像の色の変化に弱い面があります。
| 映像の場面 | 白い文字の見え方 | 対策 |
|---|---|---|
| 暗い洞窟、夜の街 | よく見える | 特になし |
| 明るい空、雪、白い壁 | 溶けて見える | 暗い帯、縁取り、影を足す。または、位置をずらす |
| 派手な模様、細かい背景 | ちらついて読みにくい | 文字の背後を、半透明の暗い板で整える |
| 切り替えが多い映像 | 場面ごとに読みやすさが変わる | 帯で背景を一定にする |
告知ティッカーの帯が、半透明の暗い色で作られているのは、この変化に備える意味があります。無料版の目標カウンターには、帯や縁取りの設定がないため、位置を変えるか、OBS側で、ソースの背後に、半透明の黒い四角形を敷くなど、別の方法で背景をそろえます。背景の板を敷く場合は、不透明度を下げすぎず、ゲームの映像を隠しすぎない程度に調整します。
よくある失敗
- ツールごとに別々の色にして、画面がまとまらない
- 鮮やかな色を、全部の要素に使い、目を引く対象が分からなくなった
- 達成と未達成を、赤と緑だけで表した
- ゲーム映像と同じ色の文字を選び、場面によって消えた
- モニターの色が偏っていて、他の画面で見ると違う色になった
最後の点は、見落とされがちです。モニターの設定や種類によって、色の見え方は変わります。可能なら、別の画面(スマートフォン、別のモニター)でも確認します。
迷ったときの無難な選び方
色選びに自信がないときは、次の組み合わせから始めると、大きく外しにくくなります。背景は、濃い紺(#131a2b)のような、暗くて彩度の低い色。文字は白。差し色は、橙系(#f4a261)か、水色(#7dd3fc)のどちらか1色。このサイトのツールの初めの値も、この方向で作られています。慣れてきたら、差し色だけを自分の好みに変えていくと、配信の個性が出ます。
色を変えたら、必ず一度、配信と同じ条件で画面を映し、文字が読めるかを確かめます。設定パネルの見た目だけでは、背景の映像が重なったときの読みやすさは、分かりません。
まとめ
オーバーレイの色は、役割で分けて、3〜4色に絞ると、まとまります。暗い背景に明るい文字を基本にして、ゲーム映像の上では、帯や縁取りで、映像に左右されない処理を足します。色覚の違いには、色だけで伝えない工夫で配慮できます。決めた色のコードを控えておけば、ツールが増えても、同じ雰囲気を保てます。